「下りは平気なのに、上るときだけ痛い」
「最近は上りも下りも両方つらい」
階段を使ったときの膝の痛みは、中高年の方からよく聞かれるお悩みです。
平らな道は普通に歩けるのに、階段になると膝が痛む方も少なくありません。 階段では膝を大きく曲げ伸ばししながら、片脚で体重を支える場面が増えるためです。
また、階段の上りと下りでは、主に働く筋肉や筋肉の使い方も異なります。
ただし、特定の筋肉が弱い、硬いという情報だけで、膝痛の原因を断定することはできません。
痛む場所、腫れや熱感、膝の動く範囲、筋力、歩き方、 股関節や足首の動きなどを総合的に確認することが大切です。
この記事で分かること
- 階段の下りで膝が痛みやすい理由
- 階段の上りで膝が痛みやすい理由
- 上り下りで働く主な筋肉
- 上り下りの両方で痛む場合の確認ポイント
- 膝の負担を減らす階段の使い方
- 医療機関へ相談したほうがよい症状
下りだけ痛い
太ももの前側の筋肉でブレーキをかけながら、身体を支える動作が関係します。
上りだけ痛い
太ももとお尻の筋肉を使って、身体を上の段へ持ち上げる動作が関係します。
両方で痛い
太もも、お尻、ふくらはぎなど、下半身全体の連携を確認する必要があります。
階段の上りと下りでは、膝と筋肉の使い方が違います
階段の上りと下りは、どちらも膝を曲げ伸ばす動作ですが、 筋肉の働き方は同じではありません。
下りでは筋肉がブレーキをかける
階段を下りるときは、片脚で体重を受け止めながら、 身体が急に落ちないようにゆっくり下ろします。
このとき、太ももの前側にある大腿四頭筋は、 引き伸ばされながら力を出し、膝が急に曲がらないようにブレーキをかけます。
上りでは筋肉が身体を持ち上げる
階段を上るときは、曲げた膝と股関節を伸ばして、 身体を上の段へ持ち上げます。
主に太ももの前側にある大腿四頭筋と、 お尻の大きな筋肉である大殿筋が働きます。
階段を下りるときだけ膝が痛い場合
「上りは大丈夫なのに、下りになると膝が痛い」という場合は、 体重を支えながら膝を曲げる動作で負担がかかっている可能性があります。
太ももの筋肉でブレーキをかけにくい
階段の下りでは、太ももの前側の筋肉が、 身体が急に下がらないようにコントロールします。
筋力が低下していたり、痛みのために十分な力を出せなかったりすると、 一段下りるたびに膝へ負担を感じることがあります。
膝のお皿周辺に負担がかかっている
膝を曲げた状態で体重を受け止めると、 膝のお皿と太ももの骨の間にも力が加わります。
膝のお皿の周囲や奥に痛みを感じる場合は、 お皿の動きや大腿四頭筋の働きが関係している可能性があります。
着地時に膝が内側へ入る
下の段へ足を着いたときに膝が大きく内側へ入ると、 膝のお皿周辺や膝の内側へ負担がかかりやすくなります。
この動きには、お尻の横にある中殿筋や、 股関節を安定させる筋肉の働きが関係することがあります。
階段の下りで働く主な筋肉
大腿四頭筋
太ももの前側にある筋肉です。 身体が急に落ちないようにブレーキをかけ、 膝が急激に曲がるのを防ぎます。
中殿筋
お尻の横側にある筋肉です。 片脚で立ったときに骨盤を支え、 膝が内側へ入りすぎないように働きます。
大殿筋
お尻の後ろにある大きな筋肉です。 股関節と上半身を安定させ、膝だけに負担が集まるのを防ぎます。
ハムストリングス
太ももの裏側にある筋肉です。 大腿四頭筋と協調しながら、膝関節の安定を助けます。
下腿三頭筋
腓腹筋とヒラメ筋からなる、ふくらはぎの筋肉です。 足首を安定させ、身体が前方や下方へ移動する速度を調整します。
前脛骨筋
すねの前側にある筋肉です。 足先が急に落ちないように調整し、足を着く動きを支えます。
- 膝のお皿の周囲や奥が痛む
- 片脚で支えると膝が不安定になる
- 身体がドスンと落ちる
- 手すりがないと怖く感じる
- 坂道を下るときにも痛む
階段を上るときだけ膝が痛い場合
「下りは平気だけれど、上るときに膝が痛い」という場合は、 膝と股関節を伸ばして身体を持ち上げる動作で 負担がかかっている可能性があります。
太ももの力で膝を伸ばしにくい
階段を上るときは、大腿四頭筋を使って膝を伸ばします。
筋力が低下していたり、痛みをかばって力を入れにくくなっていたりすると、 上の段へ身体を持ち上げる瞬間に膝が痛むことがあります。
お尻の筋肉を使えていない
階段を上るときには、太ももだけでなく、 大殿筋を使って股関節を伸ばす必要があります。
お尻を十分に使えず、膝だけで身体を持ち上げようとすると、 膝や大腿四頭筋へ負担が集中することがあります。
片脚になったときに膝が内側へ入る
上の段へ体重を移したときに膝が内側へ入る場合は、 中殿筋など股関節を安定させる筋肉の働きも確認する必要があります。
階段の上りで働く主な筋肉
大腿四頭筋
膝を伸ばし、身体を上の段へ持ち上げます。 上りでは身体を動かすエンジンのような役割をします。
大殿筋
股関節を伸ばして身体を上方へ押し上げます。 膝だけに頼らず階段を上るために重要な筋肉です。
中殿筋
片脚で身体を支えるときに骨盤を安定させ、 太ももや膝が内側へ入りすぎるのを防ぎます。
ハムストリングス
大殿筋とともに股関節を伸ばす動きを助け、 膝と股関節の安定性を高めます。
下腿三頭筋
足首を伸ばし、身体を前上方へ進めます。 階段を上る最後の押し出しを助けます。
- 上の段へ体重を移す瞬間に痛む
- 膝のお皿の上側や下側が痛む
- 椅子から立ち上がるときにも痛む
- 高い段差やバスの乗り降りで痛む
- 膝に手をついて上りたくなる
階段の上り下りの両方で膝が痛い場合
上りでも下りでも痛む場合は、 特定の筋肉一つではなく、下半身全体の連携が低下している可能性があります。
例えば、次のような状態が重なっている場合があります。
- 大腿四頭筋の筋力低下
- 痛みによって太ももへ力を入れにくい
- 大殿筋や中殿筋を使えていない
- 股関節や足首が硬い
- ふくらはぎの筋力が低下している
- 膝をかばったことで反対側へ負担が偏っている
変形性膝関節症などによる関節の変化
中高年の膝痛では、変形性膝関節症が確認されることがあります。
状態によっては、立ち上がりや歩き始めだけでなく、 階段の上り下りや正座などでも痛みが出る場合があります。
ただし、階段で膝が痛むからといって、 必ず変形性膝関節症とは限りません。 診断には医師による診察が必要です。
半月板など関節内の組織への負担
膝を深く曲げたときや、ひねったときに痛む場合は、 半月板など関節内の組織が関係している可能性もあります。
膝が引っかかる、途中で動かない、急に崩れるなどの症状がある場合は、 医療機関へ相談してください。
階段で膝が痛むときに関係する筋肉のまとめ
| 筋肉 | 主な役割 | 働きにくい場合に起こりやすいこと |
|---|---|---|
| 大腿四頭筋 | 膝を伸ばす、下りでブレーキをかける | 身体を支えにくい、上の段へ持ち上がりにくい |
| 大殿筋 | 股関節を伸ばして身体を持ち上げる | 膝だけで踏ん張りやすくなる |
| 中殿筋 | 骨盤と膝の向きを安定させる | 膝が内側へ入りやすくなる |
| ハムストリングス | 膝と股関節の安定を助ける | 膝裏の張りや動きにくさにつながる場合がある |
| 下腿三頭筋 | 足首を安定させ、床を押す | 膝や股関節へ負担が偏りやすくなる |
| 前脛骨筋 | 足先と着地を調整する | 足を置く動きが不安定になりやすい |
階段で膝の負担を減らす方法
-
手すりを使う
手すりへ体重を分散すると、膝だけで身体を支える負担を減らせます。 -
一段ずつゆっくり移動する
痛みが強いときは、両足を一段ずつそろえて進みます。 -
つま先と膝の向きをそろえる
足先に対して膝が大きく内側へ入らないように注意します。 -
上るときは股関節から軽く前傾する
膝だけでなく、お尻の筋肉も使いやすくなります。 -
無理なときは階段を避ける
痛みや不安が強い日は、エレベーターなどを利用しましょう。
膝が痛いときに自分でできる対処法
痛みを我慢して筋トレを繰り返さない
大腿四頭筋が重要だからといって、 痛みを我慢してスクワットや階段昇降を繰り返すことはおすすめできません。
膝の状態によっては、運動方法や負荷を調整する必要があります。
痛みのない範囲で膝を伸ばす
椅子に座り、痛みのない範囲で膝をゆっくり伸ばして戻します。
痛みや腫れが強くなる場合は中止してください。
お尻の筋肉も意識する
膝だけに負担を集めないためには、 大殿筋や中殿筋を含むお尻の筋肉も重要です。
ただし、運動方法が合っていないと膝へ負担がかかるため、 痛みがある方は自己流で強い運動を始めないようにしましょう。
膝痛には、関節の状態、腫れ、柔軟性、動作、 過去のけがなど複数の要素が関係します。
筋肉を鍛えても痛みが強くなる場合は、 無理をせず状態を確認してもらいましょう。
このような症状は医療機関へご相談ください
- 転倒や衝突の後から強く痛む
- 膝へ体重をかけられない
- 歩くことが難しい
- 膝が急に大きく腫れた
- 膝に強い熱感や赤みがある
- 膝が引っかかって動かない
- 膝が急に崩れる、抜ける感覚がある
- 膝を伸ばせない、または曲げられない
- 安静にしていても強く痛む
- 発熱や強い倦怠感を伴う
- 痛みや腫れが次第に悪化している
レントゲンやMRIなどの画像検査が必要と思われる場合は、 整形外科などの医療機関での診察が必要です。
階段で膝が痛む方からよくある質問
下りで痛むのは、太ももの筋力不足ですか?
大腿四頭筋の働きが関係する場合はありますが、 膝のお皿の動き、関節の状態、股関節や足首の動きなども関係します。 筋力不足だけで判断することはできません。
上りで痛む場合は、お尻を鍛えればよいですか?
大殿筋や中殿筋を使えることは重要ですが、 膝の状態によって適切な運動は異なります。 痛みがある状態で自己流のスクワットなどを行うと、 負担が増える場合があります。
階段の下りだけ痛いのは、変形性膝関節症ですか?
変形性膝関節症でも階段昇降時に痛むことがありますが、 筋力低下や身体の使い方などでも痛む可能性があります。 下りだけ痛むという情報だけでは判断できません。
膝が痛くても歩いたほうがよいですか?
痛みの程度や膝の状態によって異なります。 歩いた後に痛みや腫れが強くなる場合は、 距離や時間を減らすか、いったん中止してください。
名古屋市昭和区で階段の膝痛にお悩みの方へ
陽だまり整骨院では、痛む膝だけでなく、 階段を上る動き、下りる動き、片脚で身体を支える動きを確認します。
また、次のような筋肉や関節の状態も確認します。
- 大腿四頭筋で身体を支えられているか
- 大殿筋を使って身体を持ち上げられているか
- 中殿筋が骨盤と膝の向きを安定させているか
- 股関節や足首が十分に動いているか
- 左右どちらかへ負担が偏っていないか
- 膝のお皿がスムーズに動いているか
状態に応じて、手技や各種機器、運動などを組み合わせ、 痛みの軽減だけでなく、 膝へ負担が集中しにくい身体づくりをサポートします。
- 院名
- 陽だまり整骨院
- 院長
- 大野嘉高(柔道整復師・臨床経験20年以上)
- 住所
- 名古屋市昭和区檀溪通3丁目14 檀渓アイリス109
- 駐車場
- 院の前に専用駐車場2台
- 受付時間
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通常 9:30〜12:00/14:00〜21:00
水曜・土曜 9:30〜12:00 - 休診日
- 日曜・祝日
- 初回目安
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自費施術 約60分/保険施術 約30分
※症状や検査内容によって前後します。
まとめ
階段で膝が痛む場合は、上りと下りで働く筋肉が異なります。
- 階段の下り: 大腿四頭筋がブレーキをかけて身体を支えます。
- 階段の上り: 大腿四頭筋と大殿筋が身体を上の段へ持ち上げます。
- 上り下り共通: 中殿筋、ハムストリングス、ふくらはぎなどが身体を安定させます。
ただし、特定の筋肉だけが膝痛の原因とは限りません。
痛む場所、腫れ、膝の動き、筋力、股関節や足首の状態などを 総合的に確認することが大切です。
痛みが続く場合や、痛む場面が増えてきた場合は、 我慢を続けず早めにご相談ください。
※本記事は一般的な健康情報を提供するものであり、 個別の診断や治療を目的としたものではありません。 強い痛み、急な腫れ、熱感、歩行困難、外傷後の症状などがある場合は、 整形外科などの医療機関へご相談ください。
