ぎっくり腰の原因は様々です
ある日突然襲われる腰痛、「ぎっくり腰」。
一度でも経験のある方ならこの痛みは思い出したくないことでしょう。
あまりの痛さで体を動かすことができない。
少しでも動かそうものなら腰に激痛が走り顔を歪めます。
そんな恐ろしい「ぎっくり腰」ですが、実は医学的な言葉ではありません。
五十肩と同じで「ぎっくり腰」は一般的な通称で、正式には「急性腰痛症」と呼びます。
ぎっくり腰は筋肉で発生するパターン、腰椎(腰の関節)、仙腸関節(骨盤周辺)と様々な部位で引き起こします。
慢性疲労が原因
なかでも筋肉の慢性的な疲労による「ぎっくり腰」は要注意です。
通常「ぎっくり腰」は急な動作で発症すると思われがちですが、実は筋疲労が許容量を超えると、突然もしくは徐々に激痛に見舞われます。
このパターンの場合、問診ではほとんどの患者様は「特に心当たりはない」と答えます。
その場合大抵筋疲労が限界を超えた「ぎっくり腰」と考えられます。
姿勢が悪い結果
次に骨格のゆがみによる「ぎっくり腰」です。
こちらは腰、特に腰椎に掛かる負担が大きくなった時に発症します。
ちなみにここで言うゆがみというのは、無理な体勢であったり、解剖学的に理想的ではない姿勢が続いたことによります。
例えば腰椎に掛かる負担が一番少ないのはどのような姿勢かと言われると、寝ている状態です。
次に立ち姿勢。
そして座っている姿勢。
意外かもしれませんが、座位は腰椎に掛かる負担が立位の約1.5倍と言われています。
さらに前傾姿勢になると立位の2倍近くの負荷が掛かります。
しデスクワークで長時間前傾姿勢でパソコンを操作しているのでしたら、それだけぎっくり腰のリスクが高まると考えられます。
あと街中のベンチやカフェで浅い座り方をしてる若者を見かけるとヒヤッとします。
椅子から滑り落ちてしまうのではないかと思うようなフラットな姿勢。
あれは腰周辺に掛かる負荷はとてつもないのではと思います。
言うのも開業したての頃、実は私が同じ体勢で座っていて、時限式でぎっくり腰に見舞われました。
夕方頃に違和感を感じ、ポンポンと腰を叩いていたのですが、そのわずか数時間後には一歩も動けないくらいの激痛に。
特段目立った動きもしていなかったのですが、考えてみると座り方でした。
最後は急激な負荷がかかった際の「ぎっくり腰」です。
これは若い人やスポーツ選手、重労働の方に多い「ぎっくり腰」です。
これが多くの方が想像する一般的な「ぎっくり腰」だと思います。
高所から着地をした時、勢いよく振り返ったり体勢を変えたり。
また床に置いてある荷物を持ち上げたり運搬したりと、とにかく急激な負荷が腰に加わった際に引き起こされます。
また起床時に洗面台で前かがみをした際に痛めるケースも多いです。
このように「ぎっくり腰」はそれぞれ異なる条件で発症し、筋肉によるものか、または関節なのか細かく分類されます。
ぎっくり腰になったら
ではぎっくり腰になってしまったらどうすればいいのでしょうか。
以前休診日に患者様からLINEで相談がありました。
「ぎっくり腰になったみたいで、痛くてまったく動けない。どうすればいいですか?」
ぎっくり腰になったらすべき3つの処置
①安静にする
②アイシングをする
③どうしてもツライ場合は鎮痛剤を服用するとアドバイスをしました。
極度の安静は返って悪化?
また、3日目以降の極度の安静はその後の経過が悪くなると言われているので、耐えれる痛みの範囲内であれば積極的に動くことも重要です。
体勢に関しては腰の負担が一番かからない仰向け、次に側臥位(横向き)です。
さらにエビのように膝を曲げると楽になります。
コルセットはお守りにも
あとはコルセットもおすすめです。
当院では骨盤を締めるコルセットをおすすめしています。
腰まで固定できる幅広のものもいいのですが、どうしても胃腸を圧迫して気持ち悪くなる、ズレやすいなどのデメリットもあります。
その点骨盤を固定するタイプのコルセットは体の土台である骨盤を固定させることで、結果的に腰の安定を図ります。
コルセットを常に携帯しておけばいざという時の安心につながるため、症状が改善してもしばらくの間はお守り代わりに持っておいてもいいでしょう。
ご相談を頂いた患者様は川名駅近くにお住まいでしたので当院のぎっくり腰の施術を受けました。