階段の上り下りで、膝のお皿の下あたりがズキッと痛む。正座がつらい。そんな経験はありませんか。
「歳のせいかな」「そのうち治るだろう」と我慢している方も多いのですが、実はその痛み、膝のお皿の下にある「膝蓋下脂肪体」という組織が炎症を起こしているサインかもしれません。レントゲンには写らないため見落とされやすく、名古屋市昭和区の当院にも「病院では異常なしと言われたのに膝が痛い」というご相談で来院される方が少なくありません。
今回は、膝蓋下脂肪体炎の原因やセルフチェックの方法、似たような膝の症状との違い、整骨院・接骨院でできる施術についてお伝えします。
膝蓋下脂肪体炎とは
膝蓋下脂肪体は、膝のお皿(膝蓋骨)と、すねの骨をつなぐ膝蓋腱の間にあるクッションのような脂肪組織です。膝を曲げ伸ばしするときの衝撃をやわらげ、関節がスムーズに動くよう助ける役割を持っています。
この組織には痛みを感じるセンサー(神経終末)が豊富に集まっているのが特徴です。繰り返しの負担や外傷によって炎症が起きると、線維化して硬くなり、曲げ伸ばしのたびに挟み込まれるようにして痛みが出てしまいます。これが膝蓋下脂肪体炎です。
10代〜20代のスポーツをしている方から、60代以降の運動量が減った方まで、幅広い年代で見られる症状です。
主な原因
- ランニングやジャンプなど、膝の曲げ伸ばしを繰り返すスポーツ動作
- 転倒や打撲などの外傷
- 膝が伸びすぎる「反張膝」や、O脚・X脚など膝への負担が偏る姿勢
- 骨盤のゆがみによる歩き方や体重のかけ方のクセ
- 体重の増加による膝への負荷
「使いすぎ」だけでなく、姿勢や体の使い方のクセが積み重なって発症するケースも多く見られます。
セルフチェックの方法
以下のような症状に心当たりがある方は、膝蓋下脂肪体炎の可能性があります。
- 膝を伸ばしきったときに、お皿の下あたりに痛みが出る
- 階段の上り下りで膝の前面が痛む
- 正座やしゃがみ込みがつらい
- 膝の曲げ伸ばしで引っかかるような違和感がある
- 膝を伸ばした状態では痛むのに、曲げた状態では痛みが引く
最後の項目は膝蓋下脂肪体炎を見分けるうえで大切なポイントです。この組織は膝を伸ばすと前面に出てきて、曲げると関節の奥に移動する性質があります。そのため、膝を伸ばした状態で痛みがあり、曲げると和らぐ場合は脂肪体が関係している可能性が高くなります。
セルフチェックの手順としては、膝を軽く曲げた状態で膝蓋腱の両脇を指で軽く押さえ、そのままゆっくり膝を伸ばしていきます。伸ばしきる手前で痛みが強くなるようであれば、脂肪体への負担が疑われます。ただし自己判断だけでは他の膝の症状との見分けが難しいため、気になる場合は一度ご相談ください。
似たような症状との違い
膝の前側が痛む症状には、膝蓋下脂肪体炎以外にもいくつかの原因が考えられます。似ているようで対応が異なるため、簡単に整理しておきます。
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
お皿のすぐ下、腱そのものに痛みが出るのが特徴です。ジャンプの着地時など、腱に負荷がかかる瞬間に痛みが強くなります。膝蓋下脂肪体炎は腱の両脇あたりに圧痛が出やすいのに対し、ジャンパー膝は腱の中心部分がピンポイントで痛むことが多いです。
鵞足炎(がそくえん)
膝のお皿からやや下、内側に痛みが出る症状です。ランニングをする方に多く見られ、膝の内側に集まる腱の付着部に炎症が起きています。痛みの位置が内側にずれる点が違いです。
変形性膝関節症
中高年に多く、軟骨のすり減りにより膝全体や関節の内側に痛みが出やすいのが特徴です。動き始めのこわばりや、関節の変形を伴うこともあります。膝蓋下脂肪体炎はこの変形性膝関節症に併発して起こることもあり、両方が絡み合っているケースも珍しくありません。
これらは見た目の症状が似ていても、負担がかかっている組織や施術のアプローチが異なります。自己判断で湿布やアイシングだけを続けるより、一度触診で確認することをおすすめします。
陽だまり整骨院での施術アプローチ
膝蓋下脂肪体炎は、炎症を抑えるだけでなく「なぜ脂肪体に負担がかかったのか」という根本の要因にアプローチすることが改善への近道です。当院では、以下のような流れで施術を行っています。
1️⃣ カウンセリング・検査
痛みの出るタイミングや動作、スポーツ状況を伺い、膝の動きや姿勢・骨盤の傾きをチェックします。
2️⃣ 炎症の軽減
微弱電流治療器(アキュスコープ・エレサス)で組織の修復をサポートしながら炎症を鎮めます。慢性化して硬くなってしまった組織には、体外衝撃波療法も有効な選択肢のひとつです。
3️⃣ 根本原因への調整
骨盤や姿勢のゆがみを整える手技で、膝への負担そのものを軽減していきます。
4️⃣ セルフケア指導
再発を防ぐためのストレッチや、日常生活での膝の使い方についてもお伝えします。
実際に当院でも、「正座ができなくて困っていた」という方が、脂肪体へのアプローチと姿勢の調整を組み合わせることで、少しずつ曲げ伸ばしが楽になっていったケースがあります。
お子さんのスポーツによる膝の痛みから、ご年配の方の膝の違和感まで、名古屋市昭和区の地域の皆さまに合わせた施術をご提案しています。
よくある質問
Q. 膝蓋下脂肪体炎は病院と整骨院、どちらに行けばいいですか?
A. レントゲンで骨に異常がないか確認したい場合は整形外科、日常の動作や姿勢からくる負担を調整したい場合は整骨院・接骨院がおすすめです。両方を併用される方も多くいらっしゃいます。
Q. 運動を続けながら改善できますか?
A. 症状の程度によりますが、痛みを我慢して続けると悪化しやすい傾向があります。運動量を調整しながら施術と並行するケースが一般的です。
Q. 自然に治ることはありますか?
A. 軽度であれば軽快することもありますが、原因となっている姿勢や動作のクセが残っていると再発しやすいため、早めのケアをおすすめしています。
まとめ
膝蓋下脂肪体炎は、レントゲンでは見つかりにくく、我慢して放置されがちな症状です。しかし早めにケアを始めることで、日常生活やスポーツへの復帰もスムーズになります。
「病院では異常なしと言われた」「膝の前がなんとなく痛い」という方は、一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
