こんにちは!陽だまり整骨院です。
毎日の施術の中で、患者様からもっとも多くいただく質問ベスト3に入ることがあります。 それは……
「先生、この痛みには『温湿布』と『冷湿布』、どっちを貼ればいいんですか?」
という質問です。
ドラッグストアに行くと、棚にズラリと並んだ湿布たち。「温感」と書いてあったり「冷感」と書いてあったり……悩みますよね。
実はこれ、医学的な正解は意外なところにあるんです。 今回は、意外と知らない湿布の真実と、ご自宅でできる正しいケアについて、現場の体験談を交えてお話しします。
結論:どっちを貼っても「効果」は同じ!?
いきなり結論から言ってしまいますね。
「あなたが『気持ちいい』と感じる方を貼ってください!」
これが正解です。 「えっ、そんな適当な!」と思われるかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。
湿布は「温度」を変えているわけではない
ここが一番の勘違いポイントなのですが、実は温湿布も冷湿布も、筋肉の温度を上げたり下げたりする効果はほとんどありません。
実際に、湿布を貼った上から温度計を当てて実験してみても、深部の体温は変わらないんです。(パップ剤という白い湿布に含まれる水分で、表面温度が数度下がる程度です)
では、なぜ「温かい」「冷たい」と感じるのでしょうか?
違いは「成分」による錯覚
温湿布と冷湿布の違いは、配合されている成分の違いです。
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温湿布: カプサイシン(唐辛子の辛味成分)が含まれています。皮膚の受容体を刺激して「温かい(熱い)」と感じさせています。
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冷湿布: メントール(ハッカなどの成分)が含まれています。スーッとして「冷たい」と感じさせています。
つまり、どちらも「脳に温かい・冷たいと感じさせている」だけで、実際に患部を温めたり凍らせたりしているわけではないのです。
白い湿布と茶色の湿布、何が違うの?
もう一つよく聞かれるのが「分厚い白い湿布(パップ剤)」と「茶色の薄い湿布(テープ剤)」の違いです。
| 特徴 | 白い湿布(パップ剤) | 茶色の湿布(テープ剤) |
| 見た目 | 厚みがあり、ぷるぷるしている | 薄くてペラペラしている |
| 水分量 | 多い | ほとんどない |
| 粘着力 | 弱め(ネット等が必要なことも) | 強い(剥がれにくい) |
| 肌への影響 | 優しい | かぶれやすい人もいる |
陽だまり整骨院からのアドバイス
「肌が弱い方」には、白い湿布(パップ剤)をおすすめします。 テープ剤は便利ですが、剥がす時に角質も一緒に剥がしてしまい、カユミの原因になることが多いです。
また、温湿布のカプサイシンは刺激が強いため、皮膚がデリケートな方は特に注意が必要です。「お風呂上がりに貼ったらヒリヒリして痛かった!」という経験はありませんか?あれは毛穴が開いている状態だと刺激が強すぎるためです。 (※入浴の30分~1時間前には剥がすようにしましょう!)
本当に「治したい」時の使い分けルール
「じゃあ、湿布は気休めなの?」と言われると、そうではありません。湿布に含まれる「鎮痛消炎成分(痛み止め)はしっかり働いてくれます。
ただ、「温める」「冷やす」という物理的なケアをしたい場合は、湿布ではなく以下の方法を行ってください。これが一番大切です!
1. 急な怪我・使いすぎた直後(捻挫・ぎっくり腰など)
👉 氷嚢(ひょうのう)や保冷剤で「アイシング」 赤く腫れていたり、熱を持っている時は、湿布の「冷感」ではなく、物理的に冷やして炎症を抑える必要があります。
2. 慢性の肩こり・腰痛(重だるい痛み)
👉 カイロやお風呂で「温熱療法」 長年のコリや疲れは、血流が悪くなっていることが原因です。この場合は物理的に温めて血行を良くしましょう。
「もったいない」はNG!湿布を貼る時間はどれくらい?
あと患者様とお話ししていると、よくこんな声をお聞きします。
「朝貼って、そのままずっと次の日の朝まで貼ってます!」
実はこれ、お肌にとっては危険信号なんです!
結論から言うと、湿布を貼る時間は「半日程度(長くても12時間)」を目安にしてください。
なぜずっと貼ってちゃダメなの?
理由は2つあります。
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薬の成分は意外と早く吸収されるから 多くの湿布は、貼ってから数時間〜半日で有効成分の放出がピークを過ぎます。つまり、それ以上長く貼っていても、効果はあまり変わらず、ただの「粘着テープ」を貼っているだけの状態になりがちです。
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お肌が呼吸できなくなるから 長時間貼り続けると、皮膚が蒸れてふやけてしまい、細菌が繁殖しやすくなります。これが「かぶれ」や「痒み」の最大の原因です。
ベストな貼り替えのタイミング
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朝貼ったなら → 夕方(お風呂の前)には剥がす
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夜貼ったなら → 朝起きたら剥がす
このように、「半日貼ったら、半日は肌を休ませる」というサイクルを作るのが、かぶれを防ぐコツです。
「まだスースーするし、もったいないなぁ」と思うかもしれませんが、大切なお肌を守るために、勇気を持って剥がしてくださいね!
※医師から処方された「1日1回タイプ(ロキソニン◯◯など)」の場合は24時間効果が持続するものもありますが、それでもお肌が弱い方は時間を短くするか、少し位置をずらして貼ることをお勧めします。
最後に:湿布はあくまで「サポーター」
湿布は痛みを一時的に和らげてくれる頼もしい味方ですが、「痛みの原因」そのものを治してくれるわけではありません。
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「湿布を貼っても痛みがぶり返す」
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「肌が弱くて湿布が貼れない」
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「この痛み、温めるべきか冷やすべきか自分では判断できない」
そんな時は、ぜひ一度、私たちプロにご相談ください。 陽だまり整骨院では、患者様のお話や生活背景をしっかり伺い、その痛みがどこから来ているのかを突き止めます。
「ブログを読んだんだけど…」と声をかけていただければ、あなたに最適なケア方法をお伝えしますね!
痛みを我慢せず、一緒に健康な体を取り戻しましょう。
今回のまとめ
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温湿布と冷湿布の効果に大きな差はない。
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「気持ちいい」と感じる方を選んでOK。
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肌が弱い人は「白い湿布」か「冷湿布」が無難。
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本当に冷やしたい・温めたい時は、氷やカイロを使うこと。
- 効果があっても1日中貼りっぱなしにしない。
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